別格

11/25
前へ
/295ページ
次へ
こいつは洞察力が有るんだ 面倒なヤツを選んじまったか…? 「別に、あんたに理解してもらおうなんて思わないから言わない。」 「山岸柚弦。」 そっぽを向いて興味なんて持つなって意思を見せれば いきなり名前を名乗って来た 今まで何も言わないから呼ばれたくないと思ったら違ったみたい 変なやつ… 「…月兎。」 素っ気なく応えれば満足そうに笑った ホントに変なやつ 何がそんなに嬉しいんだか…… 「月兎君か、これからよろしくね。」 そう言って立ち上がり 猫達の餌の準備を始めた 膝に居たクロもそれに反応して行ってしまった 少しだけ膝が寂しかった気がしたけど 気付かないフリをしてソファに寝転がった 「あ、ねぇ月兎君何食べたい?」 少ししてから言われた言葉に顔を向ければ 手には飲食のデリバリーメニュー 「……自分で作らないのかよ。」 「うん、僕家事全く出来ないんだ。」 ヘラヘラと笑いながら言うからオレは溜め息をついた 家事がダメだと聞いて改めて周りを見れば確かに… 「どぉりで整頓しきれてないワケだ…。」  
/295ページ

最初のコメントを投稿しよう!

282人が本棚に入れています
本棚に追加