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こいつは洞察力が有るんだ
面倒なヤツを選んじまったか…?
「別に、あんたに理解してもらおうなんて思わないから言わない。」
「山岸柚弦。」
そっぽを向いて興味なんて持つなって意思を見せれば
いきなり名前を名乗って来た
今まで何も言わないから呼ばれたくないと思ったら違ったみたい
変なやつ…
「…月兎。」
素っ気なく応えれば満足そうに笑った
ホントに変なやつ
何がそんなに嬉しいんだか……
「月兎君か、これからよろしくね。」
そう言って立ち上がり
猫達の餌の準備を始めた
膝に居たクロもそれに反応して行ってしまった
少しだけ膝が寂しかった気がしたけど
気付かないフリをしてソファに寝転がった
「あ、ねぇ月兎君何食べたい?」
少ししてから言われた言葉に顔を向ければ
手には飲食のデリバリーメニュー
「……自分で作らないのかよ。」
「うん、僕家事全く出来ないんだ。」
ヘラヘラと笑いながら言うからオレは溜め息をついた
家事がダメだと聞いて改めて周りを見れば確かに…
「どぉりで整頓しきれてないワケだ…。」
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