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下駄箱に着いて靴を脱ぐ
俺の上が進士で隣は誠
偶然にも近い下駄箱
こんな些細な事にも喜びを毎日感じていた
でも…
「……。」
久しぶりの嫌がらせが俺を待っていた
下駄箱の中にはズタズタの上履き…
いつもと変わらないのに今日は少し違った
「夜兎?どうしたの?…あっ」
「これは…。」
下駄箱を覗き込んだ進士は俺を気遣う様に話し掛けて来た
「なんて悪戯だよっ!!気にすんなよ?なっ!?」
「大丈夫、ちょっとビックリしただけだから。」
俺は軽く笑い、気にしてないと進士に伝えた
誠はズタズタの上履きをゴミ箱へと捨てに向かい俺の腕を引っ張った
向かった場所は購買
「……俺金持ってないよ?」
上履きを買えって事だとすぐに解ったけど
俺はバイトしてないし、毎日貰う金は昼飯用の500円だけ
節約しても300円ぐらいしか残らないから
俺の所持金は目に見えてる
「サイズいくつだ?」
だけどそんな事聞いてない風に誠は俺に問う
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