別格

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その答えにオレは固まった 「気になる事なんて沢山ある。何で捨てられたなんて言うのか、何で腕の包帯や痣が服の隙間から見える程有るのか…」 君は何者なのか 何処から来たのか 何でいつもそんなに独りだと言いたげな瞳をしているのか なのに何でそんなに孤独感を隠すのか 疑問に思っていただろう事を思い付く限りを述べて言った こいつは解っていたんだ オレが何も聞かれたくない事も オレが捨てられたと嘘を言った事も オレの気持ちも感情も 解っていたから何も聞かなかった 「今の月兎君は答えないでしょ?」 その確認の言葉にオレはフォークを置いた オレは山岸を真っ直ぐに見つめて笑った 「答えないよ。でも…なら何でオレを拾う?」 その理由が解らない 明らか何か有りそうな… トラブルメーカーになりえそうなヤツだって、こんだけ考えられるヤツなら簡単に考えつく筈だ 「あんた何考えてオレを拾ってやろうなんて思ったわけ…?」  
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