別格

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山岸の様に胸倉を掴み引き寄せる 不敵に笑い、あと少しでキスが出来そうだ それが解るのか、夜兎の兄貴は顔を赤らめていた 「お望みなら酷く抱いてやろうか…?」 「……っ」 フルフルと震える様にオレは少なからず欲情した 「可愛いじゃん、兄貴のくせに…クスクス」 「…ん…っ」 耳元で囁けば肩を竦め 首筋に軽く吸い付き痕を残せば小さな悲鳴を上げる それが何となく苛つき突き飛ばした 「ぐっ!!」 「言い様だな、お兄様?」 床に倒れ込み呻き声を上げた相手にクスクスと笑いを零し 夜兎が前回されていた事 相手の腹に足を乗せ体重を掛けて顔に思い切り殴った 「あんたが弟にやった事は、小学生の愛情表現より酷いんだぜ?気になる所か当たり前過ぎて恐怖すらねぇ。」 口の端から流れる赤い滴 そんなの今まで受けた夜兎の傷に比べりゃ無傷同然だ 「愛情表現には少なからずの優しさが無きゃ気にもなりゃしねぇ、ましてや俺の周りには暴力しかねぇんだから…」  
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