別格

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可哀想なんて言葉の意味すら解らないんだぜ? それこそ哀れじゃねぇか だから夜兎が哀れなんだと認識する事なくしてやる もうオレがお前を泣かせない 「俺の心が欲しけりゃ償いな、テメェの身体でな…まぁ、オレは許さないけど?」 誰よりも夜兎を愛してる 誰よりも見守って来たオレが 誰よりも最高の贈り物をしてやる 生きてて幸せな場所 当たり前な生活が出来る場所 誰かに愛される場所 お前が欲しけりゃ何だって与えてやる 「じゃあオレ出てくから、よろしく~」 「…え…何をしてるの?」 「ちょ、兄貴!何その怪我…っ」 鞄を肩に掛けて未だに呆けてる相手に 貼り付けた笑顔を送った 騒ぎを聞きつけた他の家族達は総無視 オレを通り過ぎて兄に駆け寄る夜兎の弟 そう言えばこいつも… 「あ、ちょい待ち。」 「は…?ぐっ!?」 肩に手をやり振り向き様に目の横… つまりこめかみを殴った その反動で肩に有った鞄が床に落ちた 弟の方は突然の衝撃に耐えられず、兄貴と同じ様に倒れ込んだ  
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