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「お前も参加者か?」
「ひっあ、はっはい。」
「安心しろ。俺はお前を殺す気は無い。さっきのは…警戒していたんだ。」
「そう、でしたか…。」
俺が殺す気は無いと分かればそいつは安心したように身体に入れていた力を抜いた。
そいつの姿を改めて見れば、赤みがかった茶色のショートカットが右側の前髪のみ伸ばされており右目が見えない。何か訳があるのだろうか?まぁいい。服装はまるで森に隠れられるような感じだった。
しかし何よりも目を引いたのがその顔だった。瞳孔が開いた黄色い瞳は妖しく、そして顔全体にまるで何かの手術跡のような継ぎ接ぎがあった。ジっとそれを見ていれば、そいつは俺の視線に気付いたのか気まずそうに視線を避けた。
「お前の名は?」
「わ、私はハドリアヌスと言います…。」
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