第一章

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~6ヶ月前~ その日は始業式。 桜が咲いて、舞っている。 綺麗。 始業式が終わり、クラス発表。 「私は~と、3組だ。」 確認した後、教室へ向かう。 たいしてドキドキとか、緊張とかはしなかった。 教室に入る。 知ってる子はいる。 でも、今日はちょっと話す気分にならなかった。 ザワザワ。 男子集団が、教室の真ん中で騒いでいる。 軽く五月蝿いなぁ、と思い、集団の真ん中にいる男子を見た。 見た瞬間、心臓が脈打った。 “一目惚れ” 脳裏にその言葉が過ぎった。 確かにそうだ。 私は、一目惚れをした。 まだ、名前も知らないクラスメイトに。  
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