アネカの章

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それから、間も無くジーンと母と私との生活が始まった。 母は、家族が2人増えると言ったがもう1人は誰なのだろうか。 このまだ慣れない3人暮らしに聞けるはずもなく、出来ればもう増えないでと願うばかりだった。 そんな思いを他所に、母は言った。 「そうそう! もう1人の家族はね、ここ。ここにいるのよ。」 と、いつもの突き出ている大きめのお腹を指差した。 母は、元々大柄な体型でお腹も出ているため気づかなかったが、そのお腹にもう1人いると大事そうにお腹をさするのだった。 「え?ママのお腹に赤ちゃんが、いるってこと?」 私はたまらず聞く。 母は満面の笑みで、 「そうよ!」 と、頷くのだった。
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