プロローグ

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――7月30日。 夏休み中旬の昼下がり、気分転換で陽介の言う新しく見つけたらしいファミレスに来ていた。 「って―――」 ここ事務所の下じゃねぇか……。 あつ~い太陽の真っ只中、ここまでわざわざ歩いて来てまさかいつも来ている魔術師の事務所の下となると、なんだか悲しくなってしまう。 「なんだ?知ってたのか?」 銀河の反応に、ファミレスの奥の方の席で陽介が机越に聞いた。 「ああ…まあ…」 悪いけど……。という顔をしながら銀河は相づちをうつ。 事務所か……。 事務所というのはこの地方を管轄つする魔術師達のある意味で言う会社で、そこでは世間一般的に魔法使いと言われる普通の人にはいる事すら分からない常識からかけ離れた者達が働いている場所である。
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