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『さて息子よ。今日来てもらったのは他でもない"もえもん!"というゲームを体験して欲しいからだ!』
スーツを着てなんか偉そうにしてるのは俺の親父。
『知ってるよ。何回同じ様な事言ってんですかこの糞親父。』
『実の親に対してその言動は何だ!』
『今まで言う暇無かったけど...ていうか親父が聴いてなかっただけだけど、なんで俺なんだよ?』
最初言われたときは電話。
理由を聞く暇も無く電話は切られる。
何度か電話して聞こうとしたけど一方的に話され一方的に切られ聞けず。
家に帰ってくるのは丁度俺がいない時。
息子避けてんのかこのやろー。
『なんでって主人公の名前がサトシだからだぞ?』
『だからって俺?もっとちっちゃい子とかいなかったの?』
『だってこれR-15だもん!』
だもん言うな中年男ww
『それ大丈夫なの!?企画的に大丈夫なの!?』
『心配要らない!"もえもん!"は俺ら世代向けに作ったものだ!なんせ元の○ケモンは我等の世代のヒット商品だからな!!』
『で、なんで俺?社員がやればいいだけの話じゃね?』
御尤もだと思うのだが...
『若い声も聞きたいそうだったから是非わが息子をと願いでたんだよ!』
『うわーい...』
『なんだよ、もっと喜べよ!』
うるせえやい!
『安全なの?閉じ込められたりしないか?』
『大丈夫です。そちらの方は確認しておりますので。』
事務的に話しているのは親父の部下。(以下部下眼鏡)
『うん!だから思う存分楽しんで来い!』
『一時間たったら貴方のお母様の声で"終了しますか?"と音声が流れますので肯定して頂ければ終了いたしますので。』
『...は?』
『なんだ不満か?』
『...いやなんでもないよ...』
因みに母親は普通に主婦。
発売されたら母親の声が全国デビューでございまする。
『それじゃあ行って来い!!』
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