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「だ、大丈夫…!ちょっと休めば大丈夫!」
そう言って私は
家族がいるリビングを出て
自分の部屋へと駆け込んだ
熱くなっていく
自分の身体を
抱え込むように抱きしめながら
ベッドに入り
ふ、と月明かりの
入る窓を見ると
そこには…
見覚えの無い美青年が
写っていた
「なん…ッ何さこれ…─!」
自分の声の低さにも
驚いた
そうまるで…
男の子…
私は男の子に
なってしまった
「意味不明なんだけど…」
鏡で見てみても
そこに写るのは
短めのくせっ毛な感じの
黒髪
少々つり目な黒い瞳
がっしりとした身体
何処からどうみても
女の子には見えなかった
「夢…なんて事無いよね…」
頬っぺたを摘まんでみても
ちゃんと痛みは感じる
「寝れば…直るよ、ね…うん」
そう自己解決をすれば
素早くベッドに入り
目を閉じた
これが悪い夢で
あるようにと祈りながら
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