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「はぁはぁ…」
冗談じゃない!
なんで私がこんな目に合わなきゃならないのさ…
頭の中のもやもやが無くならないうちに教室についてしまった
教室の中に入れば、
いつもと変わりのないみんなの挨拶
私も、もやもやとスッキリはしていなかったけど
笑顔でみんなに挨拶を返した
私の席は一番左の一番後ろの席で
窓からはグランドが見える
そして…
私の右隣に座っているのは、
親友の加賀美 薫
小学生の時からの付き合いで
中学2年の夏休みの時に転校してから
会って無かったけど
まさか高校で一緒になるなんて
私も薫も思ってなかった
「おはよ~って蘭…なんか元気無い、よね?何かあった?…もしかしてまた双子に騙されたとか?」
「まさか、違うよ。ちょっと昨日の誕生日パーティーが疲れただけで」
私はそう言いながら、
鞄の中にある教科書やら筆箱やらを机に押し込んだ
「なに、苛々してんのさ」
「別に…苛々なんてしてないけど」
「ふぅん…ならいいんだけどさぁ」
薫は私から視線を外すと自分の鞄を探り始め
1つの飴を取り出すと笑顔で私に渡してきた
「ほい、飴ちゃんでも食べて元気になりなさいな!」
薫の気持ちは大変嬉しいんだけど
その飴を食べたら
私、男の子になっちゃうかもしれない
「どうしたん?食べないの??」
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