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大量にいる魔物を崖の上から見下げる一人の少年がいた。
「さて、と。いっちょやりますかぁ。
今回報酬の金額が高いから、フンパツして三キロの米イケるかも」
それが奮発なのだろうか。
嬉しそうに少年は鼻歌を歌い飛び降りた。
「あ、まってよ……」
一人の少年、でなく二人の少年だった。
一人の少年の頭二、三個分は小さな少年も魔物の元へと飛び降りる。
が、魔物は小さい方の少年を通りぬけていく。
そう、影がうすいのだ。
とてつもないほどに。
その上身長も小さい。
影がうすい・身長が小さい・引っ込み思案の三拍子が揃っているため例え
真後ろにいても
真横にいても
真ん前にいても
服をつかんだとしても気づかれない天性の影うす。
ユウマ
「憂眞!!!!」
憂眞と呼ばれた影うす少年は話しかけてきた者の所まで行った。
「………カインド」
少年の腰に手をあてながら小さい声で唱える。
その瞬間、少年の事を光が包んだ。
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