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「……なぁ、優雅」
「なんだよ?」
次にくる言葉の予想がつき、少し不機嫌気味に優雅が返事をした。
「今ここに並べた教科書、数えてみろ」
「へ…?
いち、に、さん、しぃ、ごぉ、ろく……六冊!!」
親指から指折りに数え、十四とは思えない数え方で答えを導きだす優雅。
「あー…じゃあ次はそれを英語で言ってみて」
英語が大嫌いな優雅に悪魔の声[?]を告げるナイト。
しかし、プライドの高いツンデレの優雅にとって、絶対に『できない』と言えない。
暫く考えた結論
「ワン、ワン、ワン、ワン、ワン、ワン!!
よし六だ!!」
一の英語連発。
「あーはいはい、よくできましたー」
呆れでお世辞すらもいえず棒読みの褒めになってしまっているナイト。
というよりナイトはむしろ、褒めるほど凄いことをしていないので、褒める必要性を感じなくなってた。
「これぞ真の負け犬の遠吠え…」
小さく呟く爽眞。
呟き声だからか優雅には聞こえていないようだった。
「つか、爽眞何点だったんだ?」
「ぁ? 98」
爽眞は貧乏なクセに頭がいいことが分かった。
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