一話―学園への入学?!―

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「爽眞様が帰ったぜぇ!!」 大声を張り上げながらギルドの馬鹿でかい扉を開ける。 「そ、爽眞ぁ、目立ってるよぉ」 ぴったりと爽眞にくっついて離れない憂眞が、涙目でそう言った。 が、爽眞が聞くはずもなくひたすら突き進んでいく。 「ボス!只今帰りました!」 入口の扉より二回りほど、大きな扉を勢いよくあけて報告をする。 座っているのは、三十代前半位の男。 「あぁ、お疲れさま。 急だが明日から学園に通ってもらう」 いきなりすぎる言葉。 開口一番ならぬ開口二番で言うことではない。 なんの段階も踏まずに言われ固まる二人。 「憂眞君もなんだが……一緒じゃないのかい?」 「ボス、オレの隣です」 意外そうにいうボスに少し表情をひきつらせながら言う。 そう。ボスでさえも気づかなかったのだ。 影が薄すぎて。 涙目になる憂眞に、爽眞は励ます様に頭を撫でてあげた。 この後にボスが何度も謝ったのは言うまでもない。
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