旅立ち
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俺には彼女がいた。 その彼女とは長かった。 長い時間を共に過ごし 共に深い哀しみを乗り越え 数々の喜びを二人で手にしてきた。 その彼女が明日の夕方には旅立つという。 これには正直、ビックリした。なぜなら、この旅立ちが明日の夕方だとは思ってなかったからだ。 旅立つことは知っていた。 随分先の事だと思ってた。 時期を教えてもらってなかった、というより俺が聞き出すことを拒んだ。
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