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静岡県××市
田舎に住んでいたからだろうか。
オレはまだゾンビになっていない。
高校生になったばかりのオレにはかなり苦しい現実。
身長は高めで
顔もまあまあ
頭はわるいが
至って平凡な男子学生だった。
Tウイルスとかいうやつのせいで親はゾンビになった。
携帯で電話しまくって。
生きてる仲間を探した。
「よおっ」
今オレはワゴン車の中にいる。
外から声を掛けてきたのは桜井彰[さくらい・あきら]。
同じ高校に通っていて身長は低めだが力は強い。
オレ達はワゴン車の中からひたすら仲間を探していた。
運転免許もこの無茶苦茶な世界では無い。
だからこのワゴン車は拠点にしながら移動もかねているのだ。
ガタンとドアを開けて彰が入ってくる。
彰は助手席だ。
オレは運転席に座りながら質問をした。
「おかえり……誰かいたか」
彰は少し間を開けてから首を横に振った。
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