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食店へ誘ってくれた
たまにはこういうのも悪くない
そう思っていると
「好きなもの好きなだけ頼んでいいよ」
そういった彼
私はさっきのようにすんなりうんとは言わずに
お金のことを心配してみた
けれどあっさり大丈夫大丈夫と返され
私は親に同じことを言われ、何もお構い無しに頼みまくる子供みたいに
好きなものを好きなだけ頼んだ
もちろんちゃんと彼の様子を伺いながら
彼は苦笑いさえしない
顔色一つ変えずに私を見つめながら微笑むのだ
おなかもいっぱいになりひと段落着いたとき
彼は私にこう聞いた
「今日何の日だかわかる?」
今日??
日曜日??
私は頭の上にはてなを大量に浮かべていた
「今日で付き合って1年なんだよ」
そういった彼は私に続けてこういった
「大好きだよ」
何も言葉が出なかった
ただ頬が赤らんでいく
そんな私を前に
彼はいつも以上にとびっきりの笑顔を見せた
私は改めて思った
「あなたを好きでよかった・・・」
会計を終えて店をでてから
家に帰るまで
私は彼の手をつないだまま離さなかった
ぎゅっと
強く握り締めて
きっと彼は少し痛かっただろうけど
それでもそんな不器用な私の愛を上手に受け止めてくれる彼
家に帰ってからも何回も伝えた言葉は
「好き」 と 「ありがとう」
思えば私は彼のためになんにもしていなかったのに
こんなにも尽くしてくれる彼に私は1年もの月日があったにもかかわらず
感謝というものを形にしていなかった
あげくのはてに今日という大事な日さえもうっかりわすれかけてた
なのに
それなのに
毎日変わらず愛してくれた彼
私は今日思いました
一生一緒に居たいです。
私
あなただけのものになりたいと
そう思いました
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