初めての出会い

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『今度、九条院本家お嬢様だった櫻子様のお嬢様をうちで預かる事になったてよ』 お家の歴史は古く由緒正しく代々続き、世界でも有数な資産家の九条院宗一郎の跡取りの九条院慎一郎の家…いやお屋敷の中では世間で言うところの 【執事・メイドさん】等と言われている使用人達の休憩室では 今度来る宗一郎の孫娘で慎一郎の姪の話題で盛り上がっていた。 旧姓九条院現在は山下櫻子は当家の若き当主、九条院慎一郎の歳の離れた姉君であるが由緒正しい大富豪の深窓のお嬢様らしくなく、 非常に自立したお嬢様で大学時代にまだ画家の卵だった美大生の彼氏の学に逆プロポーズをし 周囲の猛反対を押し切り出来ちゃった学生結婚。出産後は九条院の娘である事を一切隠し 実家にも頼ることなく画家の学を支え一人娘を育てながらも 世界中飛び回るキャリアウーマンとしてバリバリに働いている。 父親の宗一郎が何度も実家に一家で戻らないかと言っても聞く事はなく 宗一郎が何かと手を回そうとすると櫻子は可愛い孫娘に会わせないと脅してくる。 そうで無くても宗一郎は過去に櫻子から親子の縁を切られそうになってからは 櫻子にはかなわないらしい。 しかし櫻子だけでなく、妻の桂子にも上がらない。日本経済界の重鎮であり世界の大富豪を手玉に取れるのは世界広しとも この二人だけである。
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