684人が本棚に入れています
本棚に追加
「……刑事(デカ)か? まさかな」
ノボルは入ってきた所長から目を逸らした。
というより、脳震盪で参った感じだ。
「やっぱりもう一匹ネズミがいたか。大人しく通せば許してあげるけど?」
小夜子がこの場から去るには、所長が邪魔だった。
しかし、いったい小夜子は何者なのだろう?
別の組織か何かだろうか。
「あなたも共犯、もしくは証人として残ってもらうわ」
所長が小夜子に対して構える。
小夜子もそれに倣って配管パイプを正眼に構えた。
「空手が剣道に勝てると?」
小夜子は摺り足で所長との間合いを詰める。
「喧嘩にルールはないわ」
所長も少しずつ間合いを詰めた。
最初のコメントを投稿しよう!