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戦時下とはいえ、中国海軍のSu33が横須賀上空に飛来したのである。
利典は希望の手を握りしめた。
「ちょっとトシちゃ~んどこ行くの?」
利典は何も言わず、走り続ける。
「横須賀基地だよ」
「こういう時は軍事施設のほうが安全なんだよ!!」
「こちらレッドコメット1横須賀上空」
「自衛隊の防空体制をマヒさせておけるのは、15分が限界だ」
「ラジャー」
横須賀上空に3機のSu33はまるで何かを探すように、低空で飛び回る。
イージス艦みらい
「艦長より砲雷長迎撃許可が降りた。ただきに迎撃せよ!!」
「砲雷長より艦長に緊急入電スーホイ33に向けレーダーロックができません。」
「艦長から砲雷長どういう事だ!?」
「特殊な電子ジャミングのようです。」
「航空は何をやっている!?」
「ただいま百里よりF15Jがスクランブル発進しました。」
「到着には15分ほどかかるそうです。」
横須賀は大混乱状態だった。さっき見たテレビの出来事が今まさに、現実の物となったのである。
「何としてもこれを横須賀基地まで運びこめ」
横須賀は避難する人々であふれかえる。
そんななか、陸上自衛隊警務隊に護衛され混乱のなかを走る。1台の大型トラックが、利典と希望のすぐ隣を通過した。
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