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まさに、その時だった!!
真っ赤に染まった。Su33が急降下してきた。
次の瞬間。
利典と希望は、宙に浮いた。
しばらくして、利典はゆっくりと目開けた…
それは今さっきまで、利典がいた世界ではなくなっていた。
「みんな…死んでる…」
利典は現実を理解できないまま、ゆっくりと歩きだす。
「希望…希望…」
目の前には、左手首だけになった希望の姿があった。
利典は現実を理解できないまま、その場に倒れた。
目から大粒の涙がとまらない…
利典はゆっくりと希望の手首をだきかかえ、この世の不条理さを憎んだ。
空を見上げれば、3機のsu33が旋回しながらこちらを伺っている。
まるで獲物が弱るのを、待つハゲタカのようだ。
「君…」
かすかに聞こえた。
ゆっくりと、利典は声のするほうえ歩みよった。
そこには、上半身と下半身が真っ二つに引き裂かれた、人がかすれ声で呼んでいる。
「わたしは…防衛省技術開発部、橘一佐…」
「その制服は…少工だなぁ…」
「君も自衛官だろ…」
マニュアルのような物を手渡してきた
「何としてもMSを中国に渡してはならぬ…」
そう言い残すと老兵は生き絶えた
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