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「蜻蛉の恋」と過去の、あの恋慕
を僕は自分の中でよんでいる
◆◇◆◇
蜻蛉[カゲロウ]ってさ、知ってる?
蟻地獄の成虫だよね
そう。とっても綺麗なの。
なんでか分かる?
きっとね、その命が
儚くて淡い存在だからだよ
◆◇◆◇
彼女が入院した
その後 僕も入院した
僕が入院してすぐの頃は、彼女もとには彼氏らしき人がきていた
しばらくしたらこなくなった
理由は知らない
ただ、彼女が泣いていた。
廊下で彼女と出会った。
偶然では
なかったと思う
彼女とは病室が近くよく話をした
彼女は僕の事を知らなかった
でも僕は彼女の事を知っていた
受験勉強をしていたら彼女がきて彼女にも勉強を教えた
彼女は言った「今まで勉強する気なんておこんなかったからなぁ~。今からでも間に合うかな」
もちろんだと、
僕は強く頷いた。
「なら頑張っちゃおうかな私」
夜、窓の外を眺める彼女がいた
何を見てるか聞けば、夜空で見る物なんて星に意外にあるかしら?、そう言われてしまった。
「今日は星がキレイ」
天体観測する彼女の姿は楽しそうだった。
「ほら、あれが、有名な夏の大三角。分かるでしょ」
彼女は僕に熱心に星や星座の名前を教えてくれた。教えている時、彼女は嬉しそうに笑っていた。
その姿はあまりに綺麗で僕は見とれてしまっていた。
「今年の冬はね、
流星群が見れるの。」
目を輝かせて彼女は言っていた。
…私、見れる…か、な…
ただ、最後に彼女が
もらすように言った言葉
僕は忘れられなかった
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