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ドクンドクンといつもより早く打つ鼓動に、
何考えてるんだろう…
まだ懲りてないの?
と、冷静になるように褐を入れる。
固く閉じていた目を開けると、人の気配を感じた。
顔を上げると、さっきのグループの一人が立っていた。
「ねぇねぇ。何やってんの?一人?誰かと待ち合わせ?」
矢継ぎ早に質問を投げ掛けてくる。
私は笑顔を作り
「そぅ。」
とだけ答え、立ち上がり、その場を離れた。
背後でまだ何か言っていた気がしたが、振り返らなかった。
きっとまた、彼の顔を探してしまいそうだったから…
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