拒否

6/14
前へ
/142ページ
次へ
待ちに待った給料日。いつもの様に、奈津と買い物に来ていた。 歩き疲れて入ったコーヒーショップで、奈津が聞いた。 「昨日はどうしたの?」 「あぁ。拓海や、麻衣子達と、圭さんのお店で飲んでたよ。」 「そっか…」 「そっちはどうだった?」 「うん。こっちもいつも通り。 …だけど…」 口ごもる奈津。 「マサの事?」 あまり聞きたくなかったが、奈津に心配かけるのは嫌だから、私から切り出した。 「心配してたよ。俺が告ったから、私の家にも来づらくなったんじゃないかって… それに、ユウの事…私から聞き出した事、気にしてた。私がマサならって話しちゃったから。」 泣きそうになる奈津に、私は出来るだけ明るく言った。 「もう、その事は気にしないでって言ったでしょ!何度も謝ってもらったから。 マサにも断る理由説明しなくて済んだし。」 そう… 丁度一週間前、私はマサに告られた… .
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加