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ジリリリ……
目覚まし時計が俺を起こす。
「うるせーな」
と目覚ましに必殺圭介ハンマーをし、俺はベッドから出る。
そして着替えて駅まで走っていった。
見ると希美はもう着ていた。
「おそーい、普通男はレディーを待たせちゃいけないんだよ」
「待ち合わせ時間ピッタリじゃねぇか」
すると希美は
「男は三十分前に着いてるもんでしょ」
そんなこと初めて知ったぞ。
だけど俺は優しく
「だよな、ゴメン。でもこうして希美と遊園地行けるなんて幸せだな」
希美は笑いながら
「私も幸せだよ」
なんて言うから俺は少し赤くなった。
「あっ、もうこんな時間。早く行こう」
と言う希美も顔が赤かった。
希美と話をすると時間がとても早く感じ、気がつけばもう遊園地に着いていた。
「なにに乗る?」
希美は目を輝かせながらマップをみて。
「もちろんジェットコースターでしょ」
まじかよ
俺が違う乗り物を提案する前に希美に引っ張られてジェットコースターに乗っていた。
「恐い?」
ジェットコースターのカタンカタンという音と一緒に笑いながらそんなことを言う希美の声が聞こえた。
「全然」
と言う俺の顔は死んでいた。
そしてジェットコースターが急降下を始める。
「キャー」
「ウワァー」
希美は歓喜の声だが俺のは悲鳴だ。
ジェットコースターが戻った時には俺は何も言えなくなっていた。
「次は、お化け屋敷行こう」
「無理ーー」
俺の叫びむなしく希美に引っ張られて次々にアトラクションに乗っていった。
そして希美が満足した時には、もう夕方になっていた。
「じゃあ最後にあれ乗ろう」
希美が指したのは観覧車だった。
「ねぇ?」
観覧車に乗り込んで二、三分経って希美が俺に聞いてきた。
「ナニ?」
「もし私達が付き合ってなかったら、どんな高校生活を送ってたのかな?」
「そんなの考えたくもない、俺は希美なしじゃ生きていけないから」
希美は恥ずかしそうに
「私もだよ圭介」
ちょうど観覧車の一番上で俺達は
「……希美」
キスをした。
そして遊園地を出た。
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