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ビックリしてオイラが起き上がったら、翔悟くん達も気づいてオイラの方に来た。
「…魔じゃないな。普通の人間みたいだ」
「なんか、二人とも笑顔が黒いね…。あんだけ黒いの、オレだって久しぶりに見た」
確かに…。二人とも真っ黒い笑顔を浮かべてる。
ありゃあ…ヤバイかな。
あ。ヤバイって、和たちじゃないよ?
二人の正面にいる男のほうね。
「ねぇ、あの二人…止めに行かないと、きっとあの人たちのこと殺しちゃうよ?」
「…確かに」
「マツジュンとニノならやりかねないね」
「……オイラ行ってくる」
早く止めなきゃ、本当にあの人たち殺されちゃう。
今の二人は地上にいてきっとスッゴイ不機嫌だから。
そこにあんな盗賊風の奴らに絡まれちゃったら……。
オイラ、仲間でよかったかも。
「あ、聡くん待って!」
「リーダー!一人で行っちゃダメだよ!」
「だって!」
「聡くんが…神子さまが!『聖域』から離れてどうするんですか!」
「……」
でも…二人が人間を殺すのは嫌だ…。
「俺らがちゃんと止めてくるから」
「……」
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