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だまっていると、相羽ちゃんがみんなの肩を叩いた。
「ほら。仲直り、仲直り!『花嵐』が仲悪いなんて嫌でしょ?」
「……悪い。決め付けて、急に怒鳴ったりして」
「すいません…」
「…俺も、ごめん。最初に思いついたの俺なんだ」
「潤くん…。俺も乗ったんだから同罪です」
同い年だからだろうか。ニノとマツジュンは『花嵐』のなかでも仲がいいように見える。
もちろん、二人だけじゃなくて『花嵐』はみんな仲良いけど。
「よっし!三人とも謝ったからもう言い合うのはなし!リーダー『聖域』で待ってるからさ、帰ろっか」
「あ、忘れてた…。聡くん一人で置いてきたんだっけ」
「俺のキャプテンを忘れないでくださいよ」
「俺のって…」
「まあまあ。いいじゃん。それより、早く帰ろ。帰ってご飯!」
そう言って買出しの荷物を持ち上げると、ダッと走って行ってしまった。
「元気だなぁ、相羽ちゃん」
「まぁ、あの人は体力と食欲しか取り柄がありませんから」
「はは…。じゃあニノ、マツジュン。俺らも帰ろうか」
実は俺も、腹減ったしな。
今日の晩ご飯は何かなあ。
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