第一章

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―チュンチュン― 朝小鳥が鳴く声で水葉は目を覚ました 『あ、れ?何処だここ』 見慣れない天井、見慣れない部屋、そしてその端に男が座って寝ていた 『誰だ?』 彼女は今更ながら自分が布団に寝ている事に気が付いた 『布団、あの人の?』                     彼女は立つと男の所まで歩いて行き、そしていきなり男を担ぎ上げた…普通の女には出来ない事だ 『よいしょ』 さっきまで自分が寝ていた布団に男を優しく降ろすとその側に座った 『きれーな顔、女顔負けじゃん』 少しすると足跡が聞こえて来た、足跡はこの部屋の前で止まった ―スー― いきなりふすまが開き青年が顔を覗かせた 「土方さんー起きてますか?」 青年は彼女を見るといきなりふすまを閉めて彼女によってきた 「大丈夫ですか?」 『はい、大丈夫です』 少し驚きながらも素直に返した
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