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RED壊滅から早、二ヶ月という月日が経過した。
この二ヶ月間、デビルの襲来は全く無く平和な日々が続いていた。
カズマ達はあのX-00地区に移り、以前ユイが住んでいた廃墟と化したマンションを自分達で改築し、秘密基地的な物にし、そこに住んでいた。
小田切、篠原はデビルサーチャー等の器材を揃え、カズマ、ユイ、高城、光井、柴崎らは各々好き勝手に部屋を持った。
そんな平和な日々が続くある日…光井が、
「たまには羽伸ばしたいなぁ…街行ってさ、洋服やら買いたいしさ、デートなんか…」
「バ~カ!平和ボケしてんぢゃねぇよ!大体なぁ、デートって、おめ、彼女いないっしょ?」
高城が光井をおちょくる様に言う。
「彼女っすか。いませんよ。だから、篠原さんに…」
「ブーッ!!!」
ラーメンを食べていた小田切が吹き出す。
「な…ななな…何?し…し…ししししの…篠原と…って?」
「何動揺してんスか?(笑)」
「光井、お前…篠原と…で…ででで…」
高城が割って入る。
「篠原とできてんのか?と言いたいみたいだぜ、光井。ねっ、隊長。」
小刻みに頭を縦に振る小田切。
「…ったく隊長は硬派だから、なんつーの?こうゆう恋愛みたいな話すると吃りだすんだよなぁ。」
「隊長ぉ~!篠原さんと自分ができてる訳無いっすよ!そりゃ憧れの女(ひと)っすよ。ただ、街まで買い物に付き合ってくれたら嬉しいなぁって。」
「そ…そそそそうか(汗)」
再びラーメンをすすり出す小田切。
光井は篠原に買い物しに街まで同行してほしいと頼んだが生憎、デビルサーチャーの調子が悪く、それを修理するのに難しいから時間が無いと断られたのであった。
一人、街へ繰り出す光井。非番といった所である。
「おら、いいじゃんか遊ぼうぜ!」
「楽しいぜ俺達と遊んだらよぉ。」
「いや!やめてよ!」
ガラの悪い二人の少年に少女が絡まれていた。それを目にした光井は、
「女の子が嫌がってるじゃないか!やめなさい。」
「何だぁ?てめぇ…。」
光井はポケットからライセンスを取り出し威嚇しようとしたが…
“待てよ…REDはもはや…無き組織。虚しいな…。”
「ぉい!コラ!やんのか、てめぇ…!」
今度は装備していたブラストアタッカーで威嚇しようと腰に手をまわしたが…
“戦闘時でも無いのに武器を手にしたら銃刀法違反?ましてや素人相手に。くそっ!”
バキッ!!
「痛っ…!」
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