†Story.8†

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次の日の朝― 高城は再びライダーになる為に影山に会いに行く支度をしていた。本当は光井と二人で行くつもりだった。光井は帰って来なかった。 ブルォォン…ドッドッドッドッ… 「気を付けて行って来いよ。」 「あぁカズマ。あのさ…。」 「どうした?」 「すまない、気ぃ悪くしたろ?俺はお前が…」 高城が語っているところへカズマが口を挟む。 「人間体になって名前も偽って“人類の味方してます”って顔でいるけど俺は所詮“デビル”にすぎない。事実、魔王の血を引くデビルだ。疑われてもしょうがない。」 「お前!そんな事言うなよ!お前らしくないぞ!」 「そんな俺なんかの事考えてると道中事故るぞ!今は再び仮面ライダーになる事だけを考えるんだ!とっとと行って来い!」 「ふっ…うるせぇよ。」 高城は影山のもとへ走り出す。X-00地区からかなり離れたR-200地区に小さな研究所がある。そこに影山はいる。 ピピピピッ… 目覚ましが鳴る…。 「ん~、ん~ぁ、」 ピッ… 「勇輝…。」 「ナツミ…お前もう起きてたの?」 二人はホテルから出る。光井のオートバイの後部シートにはぴったりナツミがくっついている。 「なぁナツミ。良かったのかな?彼の仇をまだ討ってないのに。」 「あたしも淋しかったから…いいの。」 高城は― 影山のもとへとひたすら走り続ける。街を抜けると山道に入る。山道には無数の竹藪が覆う。竹藪の影から何と数匹の下級デビルが現われた! 「出やがったな!」 変身出来ない高城はブラストアタッカーのみで応戦する。柴崎が念の為にジャンヌソードとライダーカードを貸すと高城に言っていたそうだが敢えて借りなかった。もし留守中、X-00地区にデビルにでも襲われたら…自分の身を守れと断ったのだ。 「ちっ…キリがねぇな!」 バキッ!ドカッ!ドウッ! 突然物凄いスピードで何かが飛んで来て下級デビル達は瞬時にやられてしまった。 「誰だ?」 「ここの山道は危ないよ。装備はブラストアタッカーのみなの?」 そこに立っていたのはショートヘアで少し変わった軍服の様なセーラー服を着て両手には黒革の手袋をし、ヨーヨーをヒュルヒュル操っている女子高生がいた。 「ス…スケバンコップ?」 「違うわよ!まぁ…意識してるけどさ。お迎えにあがりました。高城さん。」 NEXT→†Story.9†
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