107人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前の場所はもうここにはない」
嘘…だよね?
「ご苦労だったな」
近藤さんまで…
僕の居場所…
ここにしかないんだよ?
待って
置いてかないで!
「うああああああッ!」
そう叫び声を上げて目を覚ました。
身体に流れる異常な汗、寒気、恐怖。
荒い息になり、身体が震えていた。
暫くして、自分が布団の中にいる事に気が付いた。
見慣れたいつもの風景に安堵の息を溢す。
「夢……か」
額の汗を拭い、外に目を向けた。
もう朝なのか、外は明るい。
そんな事を考えていると、足音がこちらに近付いて来た。
「総司起きてるか?」
廊下から聞こえたのは左之助の声だった。
返事をする前にガラッと戸が開いた。
総司は左之助を見上げ、悪戯に笑う。
「まだ、返事してませんけど?」
「起き上がった影が見えたからな…。朝飯、持ってきたぞ?」
最初のコメントを投稿しよう!