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「有難う御座います。そこに置いて貰えますか?」
左之助は総司が指さす所に食事を置いた。
左之助の用事は総司に朝食を持って来るだけ…のはず。
なのに総司の隣に座り込んで、動こうとしない。
「原田さん…広間で皆と食事取らないんですか?」
「お前が少しでも飯食ってんのか確かめようと思ってさ」
「あなたも暇ですね…食べてますよちゃんと」
そう言って食事に手を付ける。
ご飯を一口口に入れた途端、咳き込んでしまった。
「げほッ…ごほッごほッ…」
「お、おい大丈夫か?!」
左之助は総司の背中を擦り、声を掛けた。
「だい…丈夫…です」
「悪い…なんか無理させたか?」
「まぁ、食事が喉を通らないのに、原田さんが見てるからって無理して食べたのは事実です」
左之助は悪い事をしたと俯いた。
そんな左之助に総司は
「そんな落ち込まないで下さいよ?僕をそんな重病みたいに。ただ、本当に食欲がないだけですから」
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