女王の、誕生。

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* 風が、気持ちいい。 さらさらと頬をなでる6月の風は梅雨に入る前のまだ湿度の低い『それ』で。 衣替えしたばかりの肌には少し冷たいが、それくらいがちょうどいい。 夏にクーラーを効かせ過ぎたくらいな、あの感じ。 それは、 雨が嫌いなオレにとって憂鬱(メランコリー)に陥る前の、いわば最後の時間。 爽やかな気分の俺はただ、1人で空を見上げていた。 落下防止の柵の外で、 靴を脱いで、だが。
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