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「ここなのですっ!」
小さな子、……ミハルちゃんは目一杯背伸びをして七不思議だという肖像画を指さしている。
が、届く気配はない。
うん、確かにこれは可愛いかもしれない。
足がプルプルしてるし。
ナガルも何だか癒される~的な顔をしている。
…………。
む、また何かムカッとした。
何で?
「…思ったんだけど、こうやって調べるだけならわざわざ私達が手伝わなくても大丈夫なような…」
というか、いらなくない?私。
聞くと、ミハルちゃんは凄い勢いで首を振って、
「そんなこと無いです!
その……魔王さんに依頼したのは“こういう時”のためで」
「こういう時?」
「その、だからコレです。
ボクじゃ背が届かないのです」
著名な作曲家の肖像画。
何処の学校にも有るであろうそれは、なかなかの高さに貼られていた。
「あ……、成る程」
納得だ。
「前にも一度1人で来たんですが下に椅子とか置いても全然届かなくて……」
不憫すぎる……。
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