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「・・・・!」
突然、自分の名前を当てられたのでびっくりして声も出なかった。
必死に頭をフル回転させるが、思い当たる事はない。
それに対して男の子は、満面の笑みを浮かべて指差してきた。
「ねっ当たりでしょ!ちなみになんで分かったかっていうと…
教えてあげな~い。」
いたずらっぽく笑いながら、男の子は体育館を出ていってしまった。
あたしはその後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた。
誰もいなくなった体育館には、うっすらと蝉の声が響いていた。
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