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マリオネットが再び目を覚ました時、マリオネットはまたあの眩しい場所にいました。
二度目となり少しはこの場所に慣れ、気持ちに余裕ができたマリオネットは、自分の体におかしなものが付いているのに気が付きました。
マリオネットの両腕両足、そして頭にのっている帽子の部分に糸が一本ずつくっ付いているのです。
そしてその糸は全て上に向かって伸びていました。
マリオネットがその糸を手繰り寄せようと手を伸ばしたときです。
また、体が自分の意志に関係なく動き始めました。
マリオネットは勝手に動く体に恐怖し、その感覚に嫌悪感を覚えました。
そんなマリオネットの必死の抵抗も虚しく、体は勝手に動きます。
そして、一段と辺りが眩しくなると同時に目の前の布がするすると上に上っていきました。
布が完全に上りきり、強い光に慣れたマリオネットの目に写ったのは、沢山の、本当に沢山の人間の顔でした。
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