マリオネット

マリオネットは立ち上がり、人間をジッと見つめます。

「さぁ、わしのマリオネット。いい子だからこっちに来なさい」

人間が濁声を無理に優しげにしながら話しかけてきました。

それでもマリオネットはジッと人間を見つめたまま微動だにしません。

一向に動こうとしないマリオネットに人間は苛立ち、顔を真っ赤にして怒鳴りはじめました。

「この愚かな道化人形が！！何か言ったらどうだ！！勝手に動くことができるのなら喋る事だってできるだろう！！たかが人形風情が人間様をなめるでないぞ！！お前はわしに操られてればいいんだ！！！！」

それだけ叫ぶと人間は足音を荒立てマリオネットに近づいてきます。

人間はすぐ目の前まで近づいてきて、マリオネットを捕まえようと手を伸ばしました。