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小学四年生夏休み
僕は変なものをよく見るようになった
鮮明ではないがボヤケテ見える
プールに行けば水の中に漂う黒い塊
釣りに行けば湖に飛び込む人
当然波紋は起たない
僕は何だあいつらは?
と思い一人の男に相談したそいつは寺の跡取り息子でみんなから博士と呼ばれている
博士に話をすると
「やっぱり見えるようになったんだ」
と言われた
博士が言うには僕の霊力が普通の人より高くなっていることを教えてくれた
それはあの屋上の事件以来らしい
霊感が元々ある僕が、霊力の強い博士と一緒に行動するようになって、どうやら僕の存在意識のなかにある霊力か覚醒したらしい
そもそも人間には自分でも気付かない存在意識の中に霊力を持っているらしいが、本能的に霊力を0にまで押さえて見ないようにしているらしい
中には本当に霊力0の人間もいるらしい
博士のように最初から見える人はごくまれなんだそうだ
「闇の世界へようこそ」
博士が言う
博士は僕に3つの約束をさせた
1霊の目を見るな
2喋りかけるな
3調子に乗ってあそこに霊がいると指を指すな
これをやると霊が助けを求めて近寄って来て危険なのだそうだ
僕はまだ目覚めたばかりだから霊力をコントロール出来ないがコントロール出来るようになったらいろいろ教えてあげると博士は笑いながら言った
「あっ!それとはい!お札」
「ゲッ!」
また出たお札
もうお札なんか見たくない僕は泣きを入れる
「念のためだよ」
まあ二回も助けてもらったんだし、、僕は嫌々ながらお札をもらい家に帰った
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