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「あの階段は?」
「呑まれちゃったね。。。それにしても」
「空間転位。。こんなことが出来るなんて・・・これは少しやばいな本物の闇の住人?」
博士が脅えた声で喋る
そこにそびえているのは間違いなく屋上の階段
霊感がない僕にもわかる
威圧感が違う
真っ暗で屋上の扉も見えない
いや扉が見えないんじゃなくて先が果てしなく続く闇の世界のようにも見える
「何で夜中の学校で、屋上の階段が1番危ないと思う?それは学校の中で1番高い場所にあって、あの世に近いから。。そもそも学校は人が集まる場所、人間は死んでからも無意識のうちに人が集まる場所に来てしまう。だから学校は心霊現象が多いんだ、、、そして霊が集まるところには鬼門というものがあるんだ、それが屋上の扉。。。」
ズル・・・
ズル・・
なにかいる!
やばい逃げなきゃ!僕は直感でそう思った!!でも体が動かない?
ものすごく強い力で押さえられている感じ、僕は恐怖のあまり泣きじゃくる
「来た。。。」
階段の上を見るとおびたたしい数の手やら足
顔がない胴体が階段をズルズルと下りてくる
「南無。。。。。。。」
博士が手を合わせお経を読み始める
しだいに体が動くようになる
「今だ走れ~!!!」
博士がどなる
僕はおもいっきり階段を駆け降りる博士も続く
ようやく入って来た窓につき安心していると「しつこい奴らだ」
博士が言う、どうやら僕たちを追って来ているみたいだ
また耳鳴りがするもうだめだ
「熱っ!!!」
急に右側のポケットが熱くなった
熱くなると同時に耳鳴りがやんできた
博士がニヤリと笑う「運が向いてきたな」
そのあとは無我夢中で家に帰った
家に着いた頃にはすでに辺りは明るくなり始めていた
部屋にそ~っと入り僕は何気なしに右側のポケットに手を入れてみる
そこにはバラバラになったお札があった
後日博士にお札の話をすると
あまりにも霊の力が強く最後の最後で激しく加護の力が働き粉々になってしまったのだという
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