† Ⅰ †

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無言で見詰め合ってるとエレベーターは無常にも1階に到着した。 ドアが開くとどちらからともなく小さな箱を降りる。 広いエントランスを抜けてマンションを出た。 抜けるような青空が僕達を見下ろす。 「お兄ちゃん…?」 先に口を開いたのは彼女だった。 「ちょっと…話さない?」 彼女の申し出に頷く。 今の状況を知るには彼女と話すのが一番手っ取り早いだろうから。 先を歩く彼女の後に付いて行く。 少し行くとそこには見慣れた公園があった。 前にユチョンと喧嘩して家出した時にこの公園に来たっけ。 そんな事を僕は思い出していた。 .
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