† Ⅰ †

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部屋に戻って服を着る。 確かにここは僕の部屋で ここはみんなで過ごしてたマンション。 なのに……… 「どういう事だ?」 ベッドに腰掛けて頭を抱える。 さっきリビングに居たのは誰なんだ? 僕を“お兄ちゃん”と呼んだ高校生くらいの女の子と 優しさが滲み出てる笑顔を向ける女の人。 確かに僕の居場所な筈なのに ジェジュンもジュンスもユノも それにユチョンも居ない。 コンコン。 「お兄ちゃん、具合悪いの?お母さんが心配してるよ?」 ノックの後にドアの向こうで女の子が呟く。 僕は何て言ったらいいか分からずにドアを見つめた。 「お兄ちゃん?」 不安を含んだ声になる。 「大丈夫…です。」 とっさに答えると女の子は「早く出て来てね。」とだけ言ってドアから離れた。 いったいどうなってるんだ? 考えれば考えるだけ頭は混乱していくばかりだった。 .
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