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「今はその指輪で君を守ってるけど、長くは無理。何だって使えば減るでしょ?それと同じ。効果は持って三日ってとこかな」
「三日!?たったの!?」
それでは何の解決にもならない。
余命三日と宣告された気分の涼太に、桜は開き直るように腰に手を当てて言った。
「仕方ないじゃん。時間もないし、その指輪じゃそれが限界なんだから。即席の一時凌ぎならそれで充分だよ」
「……一時凌ぎでプリン十個は暴利だろ」
「うーわー、失礼しちゃうな。誰がこれで終わりって言った?こんなの牛乳プリン三個分ぐらいだよ」
腰に手を当てたまま、桜はむっとした顔をする。
「人を悪徳金融みたいに言わないでよね。残りの七個分ちゃんとやりますよーだ」
どうやら、涼太の早とちりだったらしい。
「言っとくけど、それ作るのってけっこー疲れるんだからね。本当はもっと時間をかけて作る物なんだから」
「そう、なのか?」
その手の知識には疎い涼太は、曖昧に聞き返す。
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