『バッティング』

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「どうしたの?なにかあったの△△さん。俺も△△さんと何度か電話で話してるから解るけど、アンタは借り逃げするタイプじゃないよね?」 とぼけながら少し困惑気味に聞く。すると… 「私は借りたものは、約束の利子をつけてキチンと返します。ただ最近ちゃんと返済してるのに取り立てが酷くて。家のガラスを割られたり近所に中傷ビラまで貼られて…」 ニヤリ。 「まじで?そこまでする? 一体どこの闇金よ?うちは色々なところに顔が聞くから懲らしめてあげるよ!そんな業者は絶対に許せないね!」 「それが○○わなんです」 「○○わかぁ。あそこは結構ムチャするからね。警察には相談したの?」 正義感から話してるフリをすると本音がボロボロと。 「子供の名前や学校まで書かれてしまって…警察にもさっき相談にいったのですが、○○わが張り紙を張ったという証拠がないと言われました。助けてくれないんですよ!」 そりゃそうだ。本当は返済してないんだから。 警察は得意に民事不介入を決め込むのは予想とおり。 「……○○わなら顔が効くから無茶苦茶な取り立てを辞めさせるのは簡単だよ。ただ、うちとしても支払いが滞ってる人の力にはなれないなぁ…月曜日に金利とジャンプ金併せて18万で完済してくれたら、一肌脱ぐよ」 少し間があいて 「これから親戚にお金を借りて○○わに支払おうとしていたんです…」 このままでは、その金は○○わに流れてしまう…
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