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『…まだ、何か用ですか?』
『…れんちゃん。めずらしいね。恋愛本なんて。』
どうやら、クラス中が気にしていた様だ。
さっきも、そう聞かれたとき、ざわついていた。
『昨日、母に言われまして。あなたも結婚できる歳になったと。』
『…けっ、結婚!?』
『はい。しかし、恋すら興味もないのにそのようなこと考えたこともありませんでした。なので、とりあえず、恋とはどういうものか知ろうと思いまして。』
そこまで言うと、教室が静かになった。
全員が聞いていたらしい。ついでに廊下にいた人も。
-なにか、おかしな事でも、言っただろうか?-
そう思っていると、圭が口を開いた。
『れんちゃん、俺が教えてやるよ。』
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