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ルサルカはぐらぐらとする頭でぼんやりと辺りを見回した。
窓の外は真っ暗だ。
部屋は電気が付いている。
あれ、確か昨夜は電気消してから寝たはず……。
ルサルカは眠気まなこを集中させ、視力レベルを上げて電灯を確認しようとした。
「おい、しっかりしろ。ほら、起きろ起きろ」
すると、耳元でディノの声がして、ルサルカは飛び上がった。
どうやら、寝ているところをディノに無理やり起こされたらしい。
力の入っていないルサルカの肩をディノが支えていた。
「仕事……って、今、何時なんですか…」
ルサルカは寝起きの声でぼそりと言う。
空はまだ真っ暗だ。
「もう、五時だぞ。早くしないと、日が昇っちまう。早く支度だ支度」
ルサルカは渋々、寝袋から這い出した。
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