奥州のお姫様

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「あー、本日も忙しいね~、三成」 「そんな無駄口をたたく暇があったらさっさと体育館にそれを運べ、兼続」 ぽやややんとした方、二階の廊下窓から次々と正門をくぐってくる新入生を観察しているのが、この学校の生徒会長を除く五人の一人、寡黙で笑ったことの無いと噂の上杉景勝の世話係、直江兼続。 ピリピリと神経を尖らせているもう一人がこの学校の生徒会長、豊臣秀吉の腹心のお茶をいれたら天下一のなんでもやってしまう上に、融通の聞かない頑固者の潔癖症の石田三成。 二人は突如、会長こと豊臣秀吉が派手にしたいからと言って色んな無茶を入学式内に取り入れた。 そして、石田三成と直江兼続は時間が迫りつつなかその準備の為に備品庫、あるいは科学準備室、といった日頃立ち入らないところを、校内をかけずりまわって着々と準備を進めている。 兼続曰(いわ)く 「三成はよくこんな上司についていけるな……」 三成曰(いわ)く 「朝、髪をセットしていたらいつの間にか十円位のハゲができていた」 兼続 「……」(泣)
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