-5-

2/16
5878人が本棚に入れています
本棚に追加
/610ページ
岬が自己紹介を終わったところで自習を言い渡し、教室を出て行った志紀と結城。 …授業する気、全くないな。 そう、岬が思ったのも無理はない 「なぁなぁ!!俺さぁ、椿 琉侑ってさっきも言ったんだけどさ! これから、よろしくな」 教師二人が出て行った途端、さっそく岬に話しかける椿。正直、岬としてはあまり関わりたくないのが本音というもの… 無視しようかと思ったが、 「で、結城先生とどういう関係なわけ???見た感じ、ホストみたいな教師だったけど‥ 二人って知り合いみたいだよな?もしかして… もうキスとかしたのか??」 ――‥は!? 「は!?キス?!いったい、どこをどう見たらそう解釈されるんだ!?」 不快感のあまり、敬語が取れて元の口調に戻ってしまったが、岬はそのことに気づかない‥ 「あれ?ちがうのか?俺はてっきり… 」 もう…と言う前に岬が遮った 「いいか、よく聞け。そもそもアイツの本職は警察。僕の兄に頼まれ…いや、脅されて渋々僕の護衛に付いているだけだ」 椿に、ぐいっと顔を近付けて凄みをかけた低い声に椿の顔は引き攣る。 岬にとって、それがありえないというよりも‥ 寧ろ、そう思われるのが本当に不愉快で堪らない!!!と、その表情が物語っていた。 .
/610ページ

最初のコメントを投稿しよう!