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「このままでは本当に死人が出る… という理由と毎回トラブルに巻き込まれるお前に危惧した理事長たちにより、俺が一任された」
はぁー… と、吐息を漏らす川島は黒髪をがしがしと掻いて岬に念を押した。
「いいか、霧島。お前に悪巧みするな、というほうが難しい。というより、お前は聞かないだろう…」
さめざめ溜め息つく川島、
「だが、怪我だけはするな。それと、あまり無茶するな。でないと、俺が怒られる」
…え?
「…誰に怒られるんですか?」
「それは………っいや、理事長や結城先生たちに決まってるだろう」
……今の間は何だ?
岬は言い換えた川島にジト目を送る‥
「今の間は何ですか?物凄く気になるんですが…」
「気にするな」
川島はすぃーっと目を逸らすと、岬に新しいカードキーを投げ渡した。
「わっ!」
岬は見事にキャッチ。
「椿たちには話済みだ。荷物も移動させた。お前の部屋に荷物は放り込んだままだから」
岬はカードキーを受け取ると、渋々新しい寮の部屋へと向かう。新しいルームメイトが川島だということにかなり不満だったが。
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