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岬の姿が見えなくなると、川島は溜め息を零す…
「盗み聞きとは随分悪趣味だな…… シフォン」
キィ――…
入ってきたのは苦笑を浮かべた銀髪の青年… シフォン・レナードだった。
「さすがですね…
俺の気配に気づくとは」
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「力を使っていれば誰でも気づく。特に、同じ眷属の者ならな」
フンッと鼻を鳴らす彼にシフォンは小さく笑うと、すぐに真面目な表情になった。
「ジーク、あの件のことですが、少々まずいことになりそうです。最初は昴に反対していたマコーネルさんでしたが、
最近になって、どうやら昴の案に賛同の意思を向けつつあるようなんです」
「だろうな… クローシェから大体の話を聞いていたから… 大方、察しはついていた」
…という、川島は困惑の顔。
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